withコロナ時代 生活者調査からの4つの気づきと将来への展望 -新型コロナ経験後の生活意識調査3-

withコロナ時代 生活者調査からの4つの気づきと将来への展望 -新型コロナ経験後の生活意識調査3-

4月7日に緊急事態宣言が出されて以降、我々の生活は大きく変化しました。R&Dでは全国の20~69歳男女を対象に、新型コロナウイルス流行下における生活の変化と、今後の意識について調査しました。第3回となる今回は、一人一人が感じた気持ち・考えの変化や今後への思いをまとめました。

 

調査結果

 

◇女性の“健康”“生活基盤”に対する意識変化が顕著。男性は「政治・社会」への関心が高まる。(図1)

新型コロナ感染症流行下で、自分の気持ちや考えに大きな変化を感じたTOP3は、「何よりも心身共に健康であることが第一」「生活を支えてくれる職業の人に感謝」「清潔を保つことが健康維持のひとつ」。

全般的に女性の方が変化を感じている度合いが高いが、特に“健康”や “生活基盤”に関わる項目の男女差が大きい。一方、男性は、全体で4番目の「政治や社会の制度について考えるようになった」が2番目に多く選択された。

 

◇健康留意の意識は、人との関係性にも影響。(図2)

“健康”を留意する気持ちの変化は、総じて女性、特に60代女性で高い。自由回答には「あらゆる場所が清潔になり、人と距離を保てるようになれば、健康に留意しつつ暮らし、外出もできる」などの意見がある。また、「ご近所や友人との危機感の違いに悩む」など、感染予防に対する考え方の違いが人との関係性に影響を及ぼしている。

 

◇近畿エリア、特に30代で「政治や社会制度」に対する関心が著しく高まる。(図3)

政治への関心の高まりは地域による差が顕著で、全年代で大阪・京都・兵庫エリアの意識変化が他エリアよりも大きい。特に30代ではほぼ5割に達し、全年代中最多であった。

 

◇コロナ禍経験をきっかけに新しい生活へ。(図4)

緊急事態宣言下でも「悪いことばかりではない」と考える人は35%。自由回答には、「危機を乗り越えた先に日本の改革が進む」「今までと違う形の“普通の生活”をしなくては」など、この事態をきっかけに、以前に戻るのではなく、新しい生活を作っていくべきとの意見が挙げられている。

 

R&D's View


◇変化の先が見えない不安蔓延の中で“当たり前”を見直し、様々な関係性の中に居る自分を再発見

今回のことで《健康》が何よりも大切と実感し、同時に、周囲の人の健康・防衛意識との違いにまで考えが及ぶようになりました。また、自分の生活が《生活基盤》を担う多くの人によって支えられていること、ずっと一緒にいる、または逆に全く会えない状況下で、《家族》との関係を見つめ直すなど、様々な発見もあったようです。政府・自治体の打ち出す方針・施策に生活が全方位で影響を受け、今まで《政治》に無関心であったことを反省する声もありました。

 
◇withコロナ時代に向けての4つの気づきと将来への展望

今回のコロナ禍を経験した一人一人が感じた気持ち・考えの変化や今後への思いから4つの気づきをまとめました。

●誰もが、社会の中で、人との関わりの中で支えられて暮らしている。
●自分の行動の制約・変化を余儀なくされ、制約の多い立場の人の行動や気持ちを想像し共感することに繋がった。
●「多様な価値観と共存を目指す」方向と、「自分の価値観で選別・選択する」方向との、両方向の意思が示された。
●国や自治体のあり方を真剣に考え、政治を自分ゴトとして捉えるようになった人が増えた。


コロナ禍によって起きた変化は、全く予測できなかった新たなものではありません。これまで目を背けてきた、時代に合わない価値観・習慣による現実社会のゆがみ・矛盾があらわになった、ということだと思います。この流れに逆らわず、柔軟に自らを変えていくことが、個人としても日本という社会としても必要なことではないでしょうか。

 

クリックして拡大(図1~4)

 

その他の調査データを含め、無料ダウンロードレポート「新型コロナ経験後の生活意識調査3」には、以下の内容を掲載しています。

●新型コロナウイルス感染症流行と緊急事態宣言の下で、気持ち・考えに大きな変化を感じたもの
(男女別/性年代別/ライフステージ別/エリア別)
●新型コロナウイルス感染症の流行を経た今後の世の中・暮らしについての希望や期待(自由回答)
●新型コロナウイルス感染症流行・緊急事態宣言の下での気持ち・考え

調査概要

 

調査地域

全国

調査対象

20~69歳男女

サンプル数

合計3,844サンプル

調査実施時期

2020年5月22日~25日

調査実施機関

株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント

サンプル数内訳

≪引用・転載時のクレジット表記のお願い≫
本リリースの引用・転載時には、 必ず当社クレジットを明記いただけますようお願い申し上げます。
<例>「(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査によると・・・」


お問い合わせ先
●本分析担当:
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント マーケティングソリューション部(高田)
●本資料に関するお問い合わせ:
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント カスタマーサービス本部(栗原)
TEL:03-6859-2281 e-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

 

この記事は 5783 回読まれました
コメントするにはログインしてください。