ブランドZ -世界で最も価値のあるブランドランキング Top100-

ブランドZ -世界で最も価値のあるブランドランキング Top100-

WPP / Kantar、世界におけるブランド価値を測る調査 「ブランド Z」のグローバルブランドランキング 100 位を公開。

小売の Amazon が今年も大幅成長で首位を維持、テクノロジーブランドのパワーと影響力が増大。 世界で最も価値のある日本ブランドは TOYOTA 。

Top100 には中国の 17 ブランドがランクイン。さらに、Alibaba(アリババ)とTencent(テンセント)はトップ 10 にランクイン。
Amazon(アマゾン)が首位を維持。TikTok(ティックトック)が今年の新規参入ブランドの中では最も高い順位を獲得し、79 位にランクイン。
  - 2020 年の Top 100 にランクインしたブランド価値総額は約 5 兆ドル。イノベーションと創造性がその成長のカギとなった。
 
本日、WPP と Kantar は、世界におけるブランド価値を測る年次調査「ブランドZ 世界で最も価値のあるブランドランキング Top100」および、調査レポートを公開いたしました。このブランド価値の算出は、Kantar の消費者調査に基づいて測定されたブランド資産と、企業の財務実績・業績分析を組み合わせて行っており、本調査レポートは企業の業績と株価の向上にブランドがもたらす価値を明らかにします。

今回の分析には、2020 年 4 月以降の株価パフォーマンスを組み込んで分析しており、COVID-19 の影響も反映されています。これまで「ブランドZ調査」は、強力なブランドが優れた株主利益を生み出し、景気後退の影響を受けにくく、又その影響からの回復が早いことを実証してきました。実際、昨今の不確実性が高い状況下においても、長期的なマーケティングと強力なブランド構築に一貫して投資してきた企業やブランドは、COVID-19 による最悪の事態を乗り切っています。
 
COVID-19 の世界的なパンデミック以前は、トップ 100 ブランドのブランド価値は 9%上昇すると予測されていましたが、結果は6%増となりました。経済、社会、個人への多大な影響、そしてブランドのビジネスにとって未曾有の事態にもかかわらず、世界で最も価値のある Top100 にランクインしたブランドの総保有ブランド価値は前年より上昇しています。Top100 にランクインしたブランドの保有価値総額は約 5 兆ドルに達し、これは日本の年間 GDP に相当します。価値総額が 1 兆ドルに達したのは 2006 年ですが、その後の 14 年間で 245%も増加しています。
 
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首位の Amazon はランク維持、 テクノロジーブランドのパワーと影響力が増大
小売の Amazon は世界で最も価値のあるブランドとしての地位を維持しつつ、そのブランド価値は前年比32%増の 4,159 億ドルとなりました。2006 年にこのランキングに初登場した Amazon は前年から約 1,000億ドルの増加を記録しており、これはランクインした Top100 ブランドの成長の約 3 分の 1 を占めています。
また、テクノロジーブランドが引き続きランキングの上位を独占し、Top100 の総ブランド価値の 3 分の 1 以上(37%)を占め、全体では 10%の成長を遂げました。
 
Apple(アップル)は、昨年に続き 2 位を維持し(前年比 14%増、3,522 億ドル)、Microsoft(マイクロソフト)は第 3 位の座を Google(グーグル)から奪還しました(前年比 30%増、3,265 億ドル)。
Microsoft は、Office365 と Microsoft Teams を搭載したクラウド対応で、職場におけるエコシステムを成長させ、ロックダウンや外出自粛が続く中でも「通常通りのビジネス」を維持できるよう貢献したことが要因となっています。

ブランド成長のカギはイノベーションと創造性
今年のランキング結果を見ると、コロナ禍によって人々の生活が変わり、以前よりオンライン環境の中で過ごす時間が増えたことで、イノベーションと創造性がブランド成長のカギを握っていたことが明らかになっています。危機を成長機会に変えたブランドは、消費者の生活の中のブランドの役割や、そのブランドを購入する理由を思い出させ、ニーズの変化を素早く察知してイノベーションを起こし、消費者が購入しやすくなる工夫を行います。
 
最も急成長したブランドの一つであるモバイル向けショートビデオのプラットフォーム、TikTok(ティックトック)は、軽快でユーモア溢れるユーザー主体のコンテンツを提供できることで、広告だけでなく、E コマースとのリンクで世界中の視聴者から収益を得ることができ、今年の新規参入ブランドの中では最も高い順位を獲得しました。
 
「The Store WPP」の EMEA・アジア地域最高経営責任者(CEO)でブランド Z のチェアマンであるデイビッド・ロスは、次のようなコメントを残しています。


「Top100 にランクインする強力なブランドの保有価値が今年も継続的に成長していることは、2008-2009 年の世界的な経済危機の時よりもはるかに良い状態にあることを示しています。企業やブランドがブランド構築への投資の重要性を理解し、その結果、より強く、よりしなやかな対応を行っているため、10 年前と比較してもブランド・エクイティが大幅に向上しています。COVID-19 の影響は、規模や地域に関係なく世界中すべてのビジネスに影響を与えましたが、マーケティングに一貫投資することは、こういったビジネス危機を乗り切るのに役立つのです。」
 
急成長ブランドランキングには、メディア・エンターテインメント系のブランドが貢献しています。新規参入のTikTok 以外にも、動画配信サービスの Netflix(ネットフリックス)は 8 ランク上げ 26 位に、コンピューターゲームブランドの Xbox(エックスボックス)は 22 ランク上げ 65 位まで上昇しました。

ソーシャルメディアプラットフォームの Instagram(インスタグラム)と LinkedIn(リンクトイン)もそれぞれ 15 ランク上げ、29 位と 43 位にランクインしています。大手 EC(小売電子商取引)ブランドの Amazon、中国 2 大 EC の Alibaba とJD.com(JD ドットコム)は、この困難な時期に革新性と敏捷性を発揮し、Walmart(ウォルマート)のような EC に投資しているトラディッショナルな小売業者とともに成長しています。

また、アスレジャーブランドのLululemon(ルルレモン)は、ヨガに特化したウェアから、仕事に適したウェアへの転換を図り、自宅でできるオンラインクラスも提供することで、前年比 40%増の急成長を遂げたブランドの 1 つです。ヘルスケアとウェルネスの分野で、消費者との関わりを深め、信頼を築き、親密さを生み出すための創造的な方法を見出しています。
 
カテゴリーランキングを見ると、主要な E コマースブランドに牽引されたこともあり、小売は堅調なパフォーマンスを示し、ブランド価値が最も急成長したカテゴリー (前年比 21%増) となりました。
 
ブランド Z のグローバルヘッドである Kantar のドリーン・ワンは次のようにコメントしています。
「イノベーションは、今年の Top100 ブランドの成長の主な原動力であり、衰退を防ぐ手段であったことが証明されています。

“創造性”は世界で最も価値のあるブランドにとって、重要な特性です。Amazon、Apple、Google のように革新を続けるテクノロジー分野の大手企業は、この両方をうまく組み合わせて、消費者の生活と親密につながり続け、選ばれるブランドとなっています。」

日本ブランドは TOYOTA と NTT が Top100 にランクイン
日本を含むアジアのブランドは 24 ブランドが Top100 にランクインし、全体の 4 分の 1 を占めています。その中でも、中国ブランドは TikTok と Bank of China(中国銀行)の 2 ブランドが加わり、計 17 ブランドとなっています。最も順位の高かったアジアブランドは 6 位の Alibaba(アリババ)(前年比 16%増、1,525 億ドル)で、テクノロジー大手の Tencent(テンセント)(前年比 15%増、1,510 億ドル)が7位に続きました。
 
日本ブランドを見ると、Top100 に前年と同じ 2 ブランドがランクインしています。自動車の TOYOTA(トヨタ)は、前年よりランクダウンして 48 位でしたが、ブランドZのランキングが始まって以来、常に日本のトップブランドとしてランクインしています。


通信プロバイダーの NTT(日本電信電話)は前年よりランクアップして 63 位となりました。カテゴリーランキングでは、NTT は通信プロバイダーブランドの中では 8 位、Top10 にランクインしています。
 
『ブランドZ™ 世界で最も価値のあるブランド Top100』について
ブランドZ™は、世界最大の Kantar のブランド資産データベースです。 世界 51 か国、380 万人を超える消費者アンケートの結果から集められる 17,500 以上のブランドデータと、各企業の財務実績や業績の分析を組み合わせることでブランド価値を算出する世界で唯一の方法でブランド評価を行っています。

私たち Kantar が消費者に対して行うアンケートでは、彼らが実際に買い物をしているカテゴリーについて評価をしてもらうことで、ユーザーの実体験に則した評価をデータに反映しています。
 
ブランドZは、カンターのブランド・エクイティ測定のフレームワークに基づいており、20 年以上に渡りセールスとの実証実験を繰り返すことで定期的に開発・改善が行われています。
 
 
※グローバルレポートおよびランキング、図表、解説その他はブランドZアプリからもご入手いただけます。ブランドZアプリは www.brandz.com/mobile から Apple  iOS または Android 機種に無料でダウンロードしていただけるほか、iTunes または Google Play アプリストアで「ブランドZ」を検索していただくとダウンロードが可能です。
※本文を引用される場合は、出典が「カンター・ジャパン」であることを明記してください。
 
 
【Kantar について】
Kantar(カンター)は、マーケティングのインサイトとコンサルティングで世界をリードする会社です。100 か国以上、約 3 万人の従業員を擁するカンターは、あらゆる分野の専門的なリサーチおよびコンサルティングにおいて、世界中の企業や政府機関に納得いただけるインサイトとビジネス戦略を提供しています。

【カンター・ジャパン 会社概要】
•【社  名】 合同会社カンター・ジャパン(Kantar Japan)
•【代表者】CEO : ヴァルマ・シシール   
•【所在地】東京都渋谷区代々木 2-1-1  新宿マインズタワー6F
•【事業内容】カンター・ジャパンは、世界をリードするマーケティングリサーチ・コンサルティング会社である Kantarの日本法人で、国内では 50 年以上の歴史があるマーケティング・エージェンシーです。有用なインサイトを調査データから導きだし、社内外に存在する様々なデータと組み合わせることで、適時適切な 「経営/マーケティング判断」 を行うための 「ソリューション」 と 「専門的なアドバイス」 を提供しています。カンター・ジャパンは、Kantar の新しい知見や効果的な手法の国内導入を積極的に行い、「ビジネス機会の評価」 から 「製品・ブランド戦略の立案」、「マーケティング施策実行・支援」 まで、海外調査も含めた「ワンストップサービス」  を強みとしています。
 

本リリースに関するお問い合わせ先
合同会社 カンター・ジャパン
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