1.価値観マーケティングとは?
多様化が進む現代において、性別や年代などの基本属性だけでは顧客を把握することは難しくなっている。そこで基本属性だけでなく生活者の価値観から需要を捉える「価値観マーケティング」が重要となってくる。(下図)
価値観マーケティング
2.価値観を把握する手法
基本属性だけでなく価値観で顧客を理解するのは重要となるが、顧客のインサイトとなる価値観を把握することは難しい。そこで顧客の価値観を簡単に把握してターゲティングするサービスとして、弊社では「PERSONA+」を提供している。
PERSONA+では5万人に200設問以上のアンケートを実施し、価値観を構成する10因子から、独自で15の価値観クラスターを構築。リサーチで15クラスターを判別できる4設問33選択肢の価値観判別設問を用意。通常の受容性調査や満足度調査に価値観判別設問を加えて調査することで価値観を絡めて顧客を分析することが可能となっている。
今回のビールメーカーとスーパーマーケットの顧客分析にも価値観判別設問を活用して調査を実施した。
調査方法:インターネット調査
調査期間: 2022年2月25日~2月28日
パ ネ ル :「Pontaリサーチ」会員
※(Ponta会員で「Pontaリサーチ」の会員登録をしていただいている方)
調査対象: 首都圏在住20~70代の方
有効回答数: 9,736名
3.調査結果
TOPIC1
4社中3社は中高年層人気だったがSU社のみは若年層からの支持が高い傾向(下図)
好きなメーカーのトップは、22.2%でKI社。次いで、SU社(19.5%)、AS社(18.3%)、SA社(12.9%)と続く(右図)。
年代別に見るとKI社、AS社、SA社は年代が上がるにつれて支持が増加しており、中高年層がメイン。一方で、SU社は3社と反対の傾向がみられ、若年層の支持が高い。
TOPICS2
ビールメーカー4社の中でもメーカーイメージは大きく異なる結果に(下図)
KI社は王道や伝統的といったイメージが強く、お手軽感は低い結果。SU社はお手軽なイメージに加えて個性的、おしゃれ、先進的、話題性も高い。AS社は親しみや万人受けが高い。SA社は伝統的なイメージに加えて、個性的なイメージも高くなっている。
TOPICS3
「メーカーイメージ=顧客価値観」となっており、イメージに沿った価値観層から支持(下図)
KI社は外交的なCL1こだわり重視のリーダータイプから最も高く、次いで内向的な層のCL6注目や変化を嫌う規範者タイプから支持を得ていた。ターゲットは伝統や高級感を重視するこだわりの強いタイプ。
SU社は中庸的な層のCL11マイペースな自然体タイプ、CL13コミュニティ重視の安定志向タイプから支持。ターゲットは協調性が高くコスパ重視のフォロワータイプ。
AS社は外交的なCL2情報感度が高いトレンドリーダタイプ、CL7規律重視のバランスタイプから支持を得ていた。ターゲットはトレンドや流行に関心が高くアクティブなタイプ。
「メーカーイメージ=購入者の価値観」となっておりイメージが確立していると、イメージに合致する価値観層を獲得しやすくなっていた(下図)。
また、メーカーイメージは購入ブランドによって形成。消費者は価値観に沿って商品ブランドを購入するため、自社のターゲットとなる価値観ペルソナを明確化してそのペルソナをもとにマーケティングを実施することが重要となる。
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株式会社ロイヤリティ マーケティング:
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